ボクシングの「いろは」の「い」から教えていただきました。

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八王子中屋ボクシングジムの中屋廣隆さんです。
本日、お世話になった一年のご挨拶にお邪魔してきました。
現在ではご長男の一生さんに会長職を譲られて、当時斉田ジムで私が教わっていた時代同様に、トレーナーとして選手たちに日々情熱を注がれています。
私が指導を仰いでいた頃はジムワークだけではなく、朝の6時から始まるロードワークにも毎日欠かさず同行してもらっていました。
当時、ご自宅から1時間かけてロードワークへ、その後お仕事をされ、疲れた表情一つ見せず夕方から夜10時までトレーナー、しかも通勤は毎日バイクです。
なので、雨の日はカッパを着て土砂降りの中1時間以上かけて帰られる、その姿は今でも目に焼き付いています。
ある日のロードワークで、その日は朝からかなり雨脚が強く、さすがに
「今日はロードワークは中止だな」
っと思い休むことに。
ところがジムで顔を合わせると
「今日は誰も来なかったぞ、俺はずっと待ってたんだよ‥」
ロードワークはいつも4人のメンバーで行っていましたが、その日は予想通り誰も行かなかったのです。
雨の中1時間かけて、雨ガッパを着て、バイクで来たのに、いくら待っても誰も居ない‥
その情景を思い浮かべたら、
「あっ俺、この人のためにも強くならなきゃ」
と心に誓ったのを覚えています。
それ以後、雨を理由にロードワークを休むことはありませんでした。
その温かい人柄と、現場にトコトン拘った指導方は選手の心を動かし、斉田ジム黄金期を迎えます。
3人のチャンピオンと、ジムの中に所狭しといた日本ランカーや強豪選手を育てあげ、その後15年間のトレーナー修行を終えられて独立されることになります。
その時の心境を例えるならば、乳離れしきれていない大きな子供が、突然親元を離れることに戸惑っている感じといったところでしょうか。
正直、不安でした。
もっと一緒にいたいのに‥と甘えにも似た、そんな複雑な気持ちだったのを覚えています。
でも最後の日に
「お前には俺の持っているもの全て教えたよ。だから大丈夫だ。チャンピオンになれ」
と。

そしてこれがトレーナーとしてついてもらった最後の試合です。
A級トーナメントの決勝でした。
「あなたの為に」
と言う思いを伝えたくて、試合直後真っ先に抱きつきました。
その嬉しさは格別でしたね。

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https://youtu.be/U0j2tUuDmWE

試合前の控え室で
「ロードワークの時に見つけたんだよ」
と、おもむろに四葉のクローバーを財布から出して、左のバンテージの中に織り込んでくれたのは、今でも最高の思い出です。
偶然にもフィニッシュブローはその左でした。
最後のプレゼントも完全現場主義の中屋さんだからこその温かな贈り物でした。

色々とお世話になりました。
これからも変わらぬご指導よろしくお願い致します。

〜お知らせ〜

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